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半金属 (バンド理論) : ウィキペディア日本語版 | 半金属 (バンド理論)[はんきんぞく]
バンド理論における半金属()とは、伝導帯の下部と価電子帯の上部がフェルミ準位をまたいでわずかに重なり合ったバンド構造を有する物質のことである。このエネルギーバンドの重なりは、結晶構造の歪みや結晶の層の間にはたらく相互作用などによって形成される。代表的な半金属としてビスマスが挙げられ、テルル化水銀のような化合物も含まれる。半金属は電荷のキャリアーが少なく、その有効質量は小さく移動度は大きい。また、熱伝導率が低い、状態密度を有する、誘電率が大きい、g因子が高い、反磁性磁化率が高いなどの特性を有している。元素の分類における半金属とは同じ名称であるが異なる概念である。 == 分類 == 半金属の典型例としてはビスマス、ヒ素、アンチモン、グラファイトなどが挙げられ、特にビスマスにおいて詳細な研究がおこなわれている〔日本金属学会 (1990) 201-202頁。〕。バンド理論における半金属は物質の特性に関する分類であるため、元素の分類における半金属とは異なり、テルル化水銀〔Yang (1992) pp.507-513〕や(γ-C3N4)〔上條 (2007) 231頁。〕、CsSnBr3〔Bose (1993)〕のような化合物も含まれる。また、ニトロメタンのように極限状態において一時的に半金属性を示す物質も報告されている〔Evan et al. (2007)〕。
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